日本の太鼓 「和太鼓」について

皆さまは、和太鼓と言われると何を連想するでしょうか?

ゲームセンターでよく見かける某ゲームでしたり、お祭りのお囃子でしたり、映画に詳しい方は「無法松の一生」を思い浮かべたりされるのでしょうか?

和太鼓は1500年~1700年程前には日本に存在していたと思われ、
群馬県の古墳からは太鼓を持った埴輪が出土しています。
また、日本神話にも和太鼓の描写があります。
その存在が人々の生活に根付いていた事が分かります。

使われ方も、その長く古い歴史の中で多岐に渡ります。
神道などの宗教的儀式はもちろん、遠くの場所にいる人との連絡手段、時間を知らせる時報的な役割、戦意を高揚させ戦中の合図を出す陣太鼓、舞台などの効果音としての使い方、お囃子などお祭りの場所での太鼓。

そんな中、比較的近年登場した和太鼓の使い方が、
「舞台芸術、パフォーマンスの場」での太鼓です。
これまで主役としては使われていなかった和太鼓が、ここで舞台上の主役として使われるようになります。

さて、これがどれくらい前の事か、ご存知でしょうか?
どこがその起こりとするかで分かれるポイントではありますが、
1945年以降、戦後である事は間違いありません。
比較的最近に発生した活用方法。その在り方も広がり続けていて、
今日本では10,000を超える和太鼓をパフォーマンスとして使っている団体がいるのではとも言われています。

このように時間の流れと共に様々な使いかたがされてきた和太鼓。
しかしその作りは木で作った胴に面を張り付けただけ、と非常にシンプルなものです。
(その中でも胴の作り方、その内側への工夫等々、日夜和太鼓メーカー様の研究もどんどん張ってしているのですが、、、。また別のお話しという事で。)

ちなみに、この面、とある動物の皮を使われているのですが、
なんの動物の皮かご存知でしょうか?

正解は牛です。
ちなみに馬の皮が使われることもあり、特に東北地方の方に見られます。

シンプルであるからこそ日本中に広がり、使われ続けてきたのでしょう。
和太鼓の中にも様々な種類がありますが、それはまた別の機会にご紹介させて頂きます。